イイダッカ商店〜ぼくたち夫婦の、人生かけた実験記録〜

中学卒業後10年ぶりの再会を機になぜか急に結婚した二人が人生かけた多様な実験を綴るピースフルブログ。あなたが笑ってくれたら嬉しい。

せかいのみんな、ぼくを好き

おそらく彼はそう思っている。

 

いや、まちがいなく、そう思っている。

 

 

私の病院に付き添ってもらったときのこと、

 

人気病院のため、待ち時間が二時間にも及んだ。

 

(善意ある方が順番を譲ってくれたりした。ありがとうありがとうと、いっぱい感じていっぱい伝えた。)

 

 

その間彼は、この上なくご機嫌で、みんなに、愛嬌を振りまいていた。

 

 

あちらが彼に気付くまで、けっして視線を外さず、じっと、見つめる。

 

相手が視線に気づかなかったり、

気づいても、乾いた反応だったりすると、

 

とても、とてもふしぎな顔をする。

 

 

「笑ってくれないのはどうして?」というように。

 

 

だからまた、しつこく、見つめ続ける。

 

 

相手が根負けして、ようやく目が合うと、

 

「あなたと見つめ合うために生まれてきたのです」というような笑顔をこぼす。

 

 

嬉しすぎて両腕をぶるんぶるん振り回すので、

 

抱いている私はかなり被害者である。

 

 

 

彼はきっと、せかいのみんな、ぼくを好きだと思っている。

 

 

それに彼もまた、せかいのみんなを、好きなのだろう。